ナイトメアズ・オン・ワックスによる不朽の名作アルバム『In A Space Outta Sound』のリリース20周年を記念したアニバーサリー企画として、UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドがリワークを手がけた『In A Space Outta Dub』が〈Warp Records〉からリリース。
『In A Space Outta Sound』は、ナイトメアズ・オン・ワックスことジョージ・エヴリンのキャリアにおいて、「原点」と「現在」の両方を映し出す作品である。2005年に発表されたオリジナル・アルバムは、彼がウェスト・ヨークシャーで育つ中で親しんだレゲエ・カルチャーへのオマージュとして制作された。その原体験は、2025年末にリリースされたミックステープ『Echo45 Sound System』においても掘り下げられている。両作に通底するのは、ジャマイカ由来のサウンドを軸に、ソウル、ジャズ、ヒップホップを自在に融合させ、サンプルを一瞬で耳に残るフックへと昇華させる、ジョージ・エヴリンの比類なき手腕であり、感性だ。
「You Wish」や「Flip Ya Lid」といった楽曲は世界的なヒットを記録し、数え切れないほどのシーンで鳴り響いてきた。それらは人々の意識に自然と染み込み、ナイトメアズ・オン・ワックス最大のグローバル・ヒット作として広く認識されている。最も商業的に成功した作品であると同時に、その影響力はアーティスト名を超え、カルチャーそのものに溶け込んできた。ソウルフルなヴァイブレーションを宿したこれらの楽曲は、多くの人々の日常に寄り添うサウンドトラックとして、長く愛され続けている。
アルバムの核を成すベースの鼓動は、伝説的ダブ・マスターであるエイドリアン・シャーウッドによる新たなダブ・ワークを通して、より際立ったものとなっている。ジョージ・エヴリンの招きにより、オリジナル・アルバム収録曲の一部を解体・再構築するという挑戦に臨んだ〈On-U Sound〉主宰のシャーウッドは、その期待に見事に応えた。代名詞とも言えるエフェクト操作でリズムを大胆に削ぎ落とす一方、サイラス・リチャード(ホレス・アンディ/ダブ・アサンテ・バンド)やダグ・ウィンビッシュ(タックヘッド/リヴィング・カラー)といった重要なプレイヤーたちと新たなオーバーダブも録音している。
こうして完成した8曲入りの『In A Space Outta Dub』は、マッド・プロフェッサーがマッシヴ・アタックの『Protection』を素材に再構築した『No Protection』をはじめとする名盤ダブ作品の系譜に連なる一作である。同時に、プライマル・スクリームやパンダ・ベア&ソニック・ブーム、スプーンといったアーティストの作品を再解釈してきたシャーウッド自身のリワーク作品群とも響き合い、格式ある歴史の一端を担う存在となっている。
『In A Space Outta Sound』は今なお生き続けるアーティファクトであり、今回のリイシューは、20年にわたりこの作品と向き合ってきたリスナーに向けた再発見の機会でもある。人生を肯定する楽曲群、ジャンルを横断するサウンド、革新的なコラボレーション──本作は、私たちの日常における「内なる空間(インナー・スペース)」を今も形作り続ける決定的な一枚だ。
〈Warp Records〉で最も長く在籍する古参アーティストとして、ジョージ・エヴリンは30年以上にわたりエレクトロニック/ソウル・ミュージックの最前線を走り続けてきた。本アニバーサリー企画は、その歩みとともに、世代を超えて響き続けるその影響力と、時代を超越した作品の価値をあらためて証明するものである。(メーカーインフォより)
1. You Bliss / 2. On Purpose / 3. Flippin’ Eck / 4. Positive Touch / 5. On The Seven Seas Dub / 6. Looking At You Dub / 7. Sweeter Still / 8. Nyabinghi Dub(26july01)<-font>(26july01_04)<-font>(dbb)<-font>
収録曲の中には、「Mr. Bassie」のように、ホレス・アンディの既存の名曲をセルフ・カバーしたものもあるが、「Watch Over Them」や「Materialist」のように、多くの楽曲は現代ならではのメッセージを込めて新たに作曲したものである。さらに、ホレス・アンディにとって最も深い交流のあるグループ、マッシヴ・アタックの作品の中から、初期の大人気曲「Safe From Harm」の新バージョンまでを収録している。原曲の「Safe From Harm」ではシャラ・ネルソンがボーカルを務めていたが、ここではホレスがマイクを握っている。興味深いことに、シャラ・ネルソンは、マッシヴ・アタックが始動する数年前にエイドリアン・シャーウッドともにレコーディングを行っており、1983年の知られざるストリートソウルの名曲「Aiming At Your Heart」は、後のマッシヴ・アタックのサウンドに通じる青写真とも言える。
1. This Must Be Hell / 2. Easy Money / 3. Safe From Harm / 4. Watch Over Them / 5. Materialist / 6. Today Is Right Here / 7. Try Love / 8. Rock To Sleep / 9. Careful / 10. Mr. Bassie(26june04)<-font>(26june04_25)<-font>
1. Cuss Cuss / 2. Hey Ho / 3. Shout It Out / 4. Je T'Aime / 5. Chapter & Verse / 6. Mafia / 7. Hawaii / 8. J.A. Minor / 9. Boof Um Baff / 10. I'm The Man For You Baby(26june04)<-font>(26june04_25)<-font>
アルバムの幕開けは、USのニューウェイヴ・ラテン・バンドとして耳の早いリスナーから注目を集めるミラマール(Miramar)のメンバーが参加した「Tiempo」で、インストゥルメンタル主体の印象が強いオブトロピークが、あえて歌モノかつミッドテンポでメロウな楽曲を冒頭に配したことは、既存のファンの裏をかく鮮烈な宣言とも言える。カンボジアン・ロックへの深い敬愛を抱くクマイルス(Les Khmers)からは西岡ディドリー、サムット野辺、和泉美紀が参加。「Golden Beauty」では西岡のギターがスパイスとなり、とりわけ「Theme of Kitaro Okuwa」でのクメール語と日本語が織りなす多幸感あふれるエキゾチックな展開は類を見ない音楽世界である。さらに、ブルックリンのクンビア・バンド、チチャ・リブレ(Cicha Libre)のジョシュア・キャンプがオルガンで参加したUSのエキゾチック・バンド、ウェット・サウンズ(Wet Sounds)のカバーである「Flux Tide」では、ジョシュアによるFarfisaオルガンのサイケデリアを通じて更なる深淵へとリスナーを誘う。
そして今作のもう一つの注目点は、ギターレス・バンドである彼らが、国内屈指のギタリストたちを招聘していることだろう。サーフ/ガレージ界の重鎮であるジャッキー&ザ・セドリックス(Jackie&The Cedrics)のロッキン・エノッキー、カリプソやアフリカンを独自に消化するカセットコンロス(Cassette Con-los)やペンペンドンピー(Peng Peng Dong Peee)のワダマンボ、エキゾチコ・デ・ラゴ(Exotico De Lago)で見せる濃密な世界観をそのギターの音色に投影する長久保寛之、そしてかつてのメンバーで、旧知の仲である八木橋恒治。彼ら多種多様な弦の響きが、オブトロピークの強固なグルーヴと交差する。また、民謡クルセイダーズでもその音色は特異なものであったmoeのプログレッシブな鍵盤や、ムンビア・イ・スス・カンデロソス(Mumbia Y Sus Candelosos)の小林ムツミによるパーカッションは、全編を通じてトロピカルな熱量を加えている。
物語が佳境を迎える「Gerry in The Desert」では、元バンデラス(Banderas)の小関一馬が披露するスリリングなピアノがメンバーと真っ向から火花を散らし、アルバム最大のハイライトを形成する。大団円を飾るのは、ラテン・プレイボーイズの名曲「Forever Night Shade Mary」のカバーで、3人のメンバーのみで奏でられるメロウな演奏は、レコードの針を上げ、再びA面1曲目へと戻りたくなるような見事な構成となっている。自らもシガー・ファング(Siguah Fang)というエキゾ・バンドのリーダーをつとめるアートワークを手掛けたYOTSの独特な視覚世界を含め、本作は音楽、視覚、そしてレコードというフォーマットそのものが一体となった、現代エキゾチカの金字塔と呼べる仕上がりである。(メーカーインフォより)
1. Tiempo (feat. Miramar) / 2. Golden Beauty (feat. Nishioka Diddley) / 3. Flux Tide (feat. Joshua Camp) / 4. Sunday Sunny Silver River (feat. Hiroyuki Nagakubo) / 5. Nocky Nock (feat. Rockin’ Enocky) / 6. Joy Joy (feat. moe) / 7. Theme of Kitaro Okuwa (feat. Minori Izumi and Samut Nobe) / 8. Fishcake and Fortune (feat. Koji Yagihashi) / 9. Totem / 10. Cheech is Dead (feat. WADA MAMBO) / 11. Gerry in The Desert (feat. Kazuma Koseki) / 12. Forever Night Shade Mary(26june01)<-font>(26june01_02)<-font>
タイ〜イサーン地方の伝統音楽モーラムを現代的にアップデートする The Paradise Bangkok Molam International Band による傑作アルバム。DJ/ディガーとしても知られる Maft Sai と Chris Menist が、タイ東北部イサーン地方のベテラン・モーラム奏者たちと結成したバンド。
伝統的なケーンやピンのフレーズを軸に、ファンク、サイケ、ダブ、ディスコ感覚を融合した唯一無二のモーラム・グルーヴを展開。土着的な熱気とトロピカルな高揚感、ダンサブルなリズムが一体となった内容で、「Lam San Disco」などフロア映え抜群の楽曲も収録。辺境音楽〜バレアリック〜ワールド・グルーヴ好きまで幅広くおすすめしたい一枚。10曲入り。リプレス盤。
1. Sao Sakit Mae / 2. Roob Lor Pu Tai / 3. Kwang Noi Chaolay / 4. Studio Lam Plearn / 5. Diew Phin Rotfai Kwamreo Soong / 6. Lam San Disco / 7. Zerng India Prayuk / 8. Kiew Sao Pu Tai / 9. Diew Khean Tidsoot / 10. Show Wong Molam International(26may04)<-font>(26may04_26)<-font>
【CD】タイ〜イサーン地方の伝統音楽モーラムを現代的にアップデートする The Paradise Bangkok Molam International Band による傑作アルバム。DJ/ディガーとしても知られる Maft Sai と Chris Menist が、タイ東北部イサーン地方のベテラン・モーラム奏者たちと結成したバンド。
伝統的なケーンやピンのフレーズを軸に、ファンク、サイケ、ダブ、ディスコ感覚を融合した唯一無二のモーラム・グルーヴを展開。土着的な熱気とトロピカルな高揚感、ダンサブルなリズムが一体となった内容で、「Lam San Disco」などフロア映え抜群の楽曲も収録。辺境音楽〜バレアリック〜ワールド・グルーヴ好きまで幅広くおすすめしたい一枚。12曲入り。
1. Sao Sakit Mae / 2. Roob Lor Pu Tai / 3. Kwang Noi Chaolay / 4. Studio Lam Plearn / 5. Diew Phin Rotfai Kwamreo Soong / 6. Lam San Disco / 7. Zerng India Prayuk / 8. Kiew Sao Pu Tai / 9. Diew Khean Tidsoot / 10. Show Wong Molam International / 11. Lam Tang Wai Yook Pattana / 12. Pu Tai Dub(26may04)<-font>(26may04_26)<-font>
【CD】タイ〜イサーン地方の伝統音楽モーラムを現代的にアップデートする The Paradise Bangkok Molam International Band の2ndアルバム。DJ/ディガーとしても知られる Maft Sai と Chris Menist が、タイ東北部イサーン地方のベテラン・モーラム奏者たちと結成したバンド。
1. Lai Wua (Chasing The Cow) / 2. India Chia Muay (Thai Boxing Re-Fix) / 3. Mor Rhythm Mor Khaen / 4. Studio Lam Suite / 5. The Adventures Of Sinsai / 6. Namtok (Waterfall) / 7. Sudsanan / 8. Exit Planet Lam / 9. Lam San Ra (2016 Version) / 10. Exit Dub(26may04)<-font>(26may04_26)<-font>