フィールドレコーディング曲「FALL」からゆっくりと立ち上がりる本作は、透き通る様なヴォーカルと幽玄なストリングスが美しい4HERO「LES FLEUR」からYES「SWEETNESS」(!)を経由してA MAN CALLED ADAMのパーカッシブなダウンビートへと展開。心地よいテンションを保ちつつ、PLANET FUNK「INSIDE ALL THE PEOPLE」や、ライヒの「MUSIC FOR 18 MUSICIANS」といったミニマルな楽曲がじわじわと気持ちを高めて来る中盤を経て、BRAZILYAのやわらかい4つ打ちからダンスグルーヴを強めてくる後半部へ。そのままBPM120前後をキープしつつ、シンセサイザーの壮大な旋律が印象的なBREAKS CO-OP 「DUET (ATLANTIC CANVEYOR EXTENDED MIX)」をテンションの頂点として、フィナーレに向け徐々にクールダウン。最後はPHILLIS DILLONによる「CLOSE TO YOU」の極上カバーが大きな流れを美しく締めくくります。
ANTON PRI CEのゆるゆるなアンビエントから、やわらかなヴォーカル・トラックへと続く前半は意外(?)なあんな曲やこんな曲もスマートに収録。 ピアノの音色とロウなビートで繋がるOBSCURE DISORDER~MR.COMPLEXの流れからゆっくり浮上、ドラマティックな後半戦までの一筆書き。 ライブ・ミックスならではの感覚的なざっくりとした展開に、本人のキャラも浮き出たふんわりほんわかした音色が全体に染みだしまくってます。
CHARI CHARI、AURORA ACOUSTIC、そしてKAORU INOUE名義での2枚のフルアルバムのリリースと、90年代より活躍し、レーベル『SEEDS AND GROUND』を主催する井上 薫氏よる民族音楽をセレクト/ミックスした2枚組が到着。
『GIFTS OF UNKWON PRAYERS』は氏のイマジネーションの源泉とも言えるアジアのルーツミュージックにフォーカスしたもので、質素で素朴、悠久の時を感じるその原風景を思い起させる、まさに時代を問わず聴けるGLOCAL RECORDS的にも直球ストライクな内容!
一方『DANCERS OF UNKNOWN PLEASURES』はそれらをハウス/テックハウスを中心としたダンスミュージックのなかに昇華させたもので、[CHARI CHARI]のファーストアルバム『SPRING TO SUMMER』から良い意味で変わらない美しいアンビエンスと躍動感がミックスされた氏の雰囲気が存分に楽しめる内容。様々なシチュエーションで、未だ見ぬ辺境の世界へと誘ってくれるグッドトリップをお約束します!<1108-1-JAHTOME><1205-4-KAZAMATSURI>(worldtech)(12june04)