2018年7月4日-7月25日の期間、代官山蔦屋書店2号館1階ブックフロアにて開催された、グラフィッ クデザイナー/イラストレーター、ジェリー鵜飼「ジェリー・マルケスSHOW」にて、氏の新作小説 「ジェリー・マルケスと一緒に観たあの景色のことは忘れない」のサントラ的な役割として同時展開 された、Compumaによる新作MIXCD「SOMETHING IN THE AIR 3」が好評につき、ジャケット アートワークを新たに装いMIXCD単体として発売される事になった。
10年ほど前から山登りにハマりました。本来ならば大自然の中では、そこにある音が最良のBGMな のですが、欲張りな僕はどうしても山で聴く為のサウンドトラックが欲しくなり、コンピューマ氏に お願いして制作を依頼しました。
ソロで行くオーバーナイトのハイキングは、楽しいだけではなく孤独や不安に支配される時間が時々 あります。コンピューマ氏の「SOMETHING IN THE AIR」シリーズの、目に見えない「何かの気 配」を感じるようなサウンドは僕がイメージする山の音楽にピッタリな気がしていました。そこで 「山って意外と孤独で寂しいんですよ」と一言だけ添え、山の写真を幾つかメールして音のことは全 てコンピューマ氏にお任せすることにしました。数週間後、待ちに待った音源が送られてきたタイミ ングで、僕のキャラクターでもある「ジェリー・マルケス」が登場する小説の執筆に取り掛かかりま す。できたばかりのこの音源があまりにも素晴らしく、小説の方向性やディテールがグイグイと音楽 に寄って行くことになりました。まるで先にサントラが完成した映画の脚本を仕上げるような作業で す。僕としては大きな誤算でしたが、結果的に良い方向に転んだと思ってます。それだけ惹きつけら れるサウンドでした。
果てしなく深い深~い山の世界。知ってる人も、知らない人も、各々の山をイメージしながら是非聴いてみてください。(ジェリー鵜飼)(18sep03)(18sep03_20)